Columnコラム

ジカウイルス感染症

2025.05.01

今回はジカウイルス感染症についてご紹介します。あまり聞きなれない病気ですが、人によってはテレビなどで聞いたことがあると思います。
 
ジカウイルス感染症は蚊によって媒介される病気で、中南米を中心に流行しています。症状がない人もいるので、気づきにくいこともあります。
 
・症状
発熱、倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹など。
症状が軽症で気づかない人もいます。ほとんどの人は無症状と言われています。
ジカウイルス感染症にかかると、成人でもギラン・バレー症候群、脊髄症などの合併症を引き起こすこともあります。
 
・特徴
妊娠中にジカウイルス感染症に感染すると、胎児に小頭症などの先天性障害、死産、早産になることもあります。妊娠中はジカウイルス感染症が流行している地域には、できるだけ行かないようにしましょう。
ジカウイルス感染症は4類感染症に指定されています。
南北アメリカ大陸、アフリカ、アジアで流行が確認されています。
 
・病原体
ジカウイルス
 
・潜伏期間
3~14日間と言われています。
 
・感染経路
ジカウイルスをもった蚊がヒトを吸血することで感染します。その他に、性行為によって感染することも報告されています。流行地域ではコンドームなどの使用、もしくは性行為を控えるようにしましょう。
 
・予防方法
有効なワクチンはありませんが、できる限り予防することが大切です。
流行地域などには渡航しないようにしましょう。旅行する際は事前に調べるようにしましょう。
 
どうしても流行地域に行かなければならない時は、蚊に刺されないように予防することが大切です。肌を露出しないようにし、長袖、長ズボンを着るようにしましょう。虫よけスプレーなども有効です。
草むらなど蚊が多い場所はできるだけ避けましょう。
また、蚊が発生しないように水溜まりを除去し、きれいに清掃することも大切です。
 
流行地域に渡航された方は、国内で流行させないために2週間は虫よけスプレーなどを使って蚊に刺されないようにしましょう。
流行地域に渡航された方は症状がなくても、最低6カ月は避妊するようにしましょう。
 
・治療方法
特効薬などはありませんので、対症療法が行われます。
発熱などに解熱鎮痛剤、脱水症状がある場合は輸血などを行います。
 
 
渡航歴がある人で症状がありましたら、まずは検疫所にご相談ください。
また気になることがありましたら、早めに病院に連絡してください。
 
その他に相談したいことがありましたら、薬剤師にお気軽にお話し下さい。
 
(厚生労働省より参照)

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