Columnコラム

滲出性中耳炎

2021.05.01

今回は滲出性中耳炎についてご紹介します。子どもがいる家庭では、一度は耳にしたことのある病気だと思います。

耳は外側から外耳、内耳、中耳と別れます。
滲出性中耳炎は、中耳にある鼓膜の奥の中耳腔に、滲出液がたまる病気です。
 
耳管は気圧の調整などをしていますが、耳管が上手く機能しないと、粘膜からしみ出した浸出液が中耳腔に溜まります。耳管の未発達な3歳から10歳までがかかりやすく、聞こえが悪いなどの症状がある場合は、滲出性中耳炎にかかっている可能性があります。
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎にかかった後に発症することもあります。
 
・症状
難聴、耳閉塞感
発熱、耳の痛みが現れることは稀なので気づきにくいです。
聴こえが悪い場合は早めに検査を受ける必要があります。
 
・予防方法
鼻水、鼻づまりはそのまませず、治療する事も大切です。鼻を強くかんだり、鼻水をすすらないようにしましょう。長引く風邪にも注意しましょう。
 
・治療方法
滲出性中耳炎の治療は、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの原因疾患の治療を行います。
マクロライド系の抗菌薬の少量投与を長期服用や、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬を使用します。
鼓膜切開をして浸出液を一時的に排出させることもありますが、何度も再発する場合は鼓膜チューブを留置することもあります。
 
・学校の登園、登校について
学校保健法では、明確な規定はありません。本人の状態によって判断されるべきと考えられています。かかりつけ医師と相談してください。 
 
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。