Columnコラム
メディカル情報
ジフテリア
2023.10.01
今回はジフテリアについてご紹介します。子どもがいる家庭では、一度は耳にしたことのある病気だと思います。
ジフテリアはジフテリア菌による上気道粘膜疾患ですが、眼瞼結膜、中耳、陰部、皮膚などがおかされることがあります。
・症状
発熱、咽頭痛、嚥下痛、鼻汁、鼻・唇のびらん、咳など
扁桃・咽頭周辺に白~灰白色の偽膜が形成されます。
・特徴
感染、増殖した菌から酸性された毒素により昏睡、心筋炎などの全身症状が起きると死亡する危険性が高くなるので注意が必要です。
・ウイルス
ジフテリア菌
・潜伏期間
2~5日間あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
・感染経路
くしゃみや咳などの飛沫感染と、皮膚や粘膜の直接的な接触による接触感染です。
・予防方法
手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどの咳エチケットが重要です。感染者との濃厚な接触も控えましょう。
ワクチンの接種が最も有効です。
・治療方法
動物(ウマ)由来の血清療法、抗毒素投与が行われます。ペニシリン、エリスロマイシン等の抗菌薬も使用されることがあります。
・学校の登園、登校について
学校保健安全法では、第1種の感染症になっており、治療が終わるまでは出席停止になっています。家族や周りの人で感染の疑いがある場合は、感染のおそれがなくなるまでは出席停止となります。
かかりつけ医師と相談してください。
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(国立感染症研究所より参照)

ポリオ
2023.09.01
今回はポリオについてご紹介します。あまり聞きなれない病気だと思いますが、ワクチンなどで一時期に、ニュースで話題になっていた病気です。
ポリオ(急性灰白髄炎・小児麻痺)はポリオウイルスの中枢神経感染による急性弛緩性麻痺が現れる疾患です。
・症状
手足の麻痺、発熱、風邪症状など
1~2日の風邪症状の後に、下熱の前後に急性の弛緩性麻痺が手足に現れます。解熱し始めた晩に「背中が痛い」とうめき、翌朝突然足の麻痺が現れるということが多く見られます。
嚥下障害、発語障害、呼吸障害が生じることがあります。
・特徴
90~95%は感染しても無症状で終わりますが、4~8%は風邪のような症状を現します。0.5~1%は麻痺を伴わない無菌性髄膜炎となり、0.1%が弛緩性麻痺になります。
・ウイルス
ポリオウイルス
・潜伏期間
4~35日間(平均15日間)あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
・感染経路
ポリオウイルスは傾向的に人の体内に入り感染します。
発症後1週間を過ぎると、咽頭分泌液にはウイルスはほとんど排泄されなくなりますが、糞便には数週間にわたって排出されるので注意が必要です。
・予防方法
手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどの咳エチケットが重要です。感染者との濃厚な接触も控えましょう。
ワクチンの接種が最も有効です。
・治療方法
有効な治療法はないので、対症療法が中心となります。
・学校の登園、登校について
学校保健安全法では、第1種の感染症になっており、治療が終わるまでは出席停止になっています。家族や周りの人で感染の疑いがある場合は、感染のおそれがなくなるまでは出席停止となります。
かかりつけ医師と相談してください。
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(国立感染症研究所より参照)

目薬の使い方
2023.08.01
今回は目薬の使い方についてご紹介します。
・目薬の使い方
まず目薬を使う前に、手をきれいにしておきましょう。
上を向いて、目の下を下げて目薬を1滴入れてください。1滴でも入れば十分です。
目薬の中に雑菌が入らないようにするために、目薬の先がまつ毛などに触れないようにしてください。
かぶれることもあるので、溢れた目薬は拭き取って下さい。目薬を目に行きわたらせるために、目を閉じて目頭を軽く押さえてください。
目薬が2種類以上ある場合は、5分以上間隔をあけてから使用してください。点眼する順番は薬によって異なるので、薬剤師に確認ください。
・子どもの目薬の点し方
まず目薬を使う前に、手をきれいにしておきましょう。
子どもをあおむけで寝かします。大人と同様の使い方で、目の下を下げて目薬を1滴入れてください。1滴でも入れば十分です。
難しい場合は子どもをあおむけに寝かした状態で頭を固定しながら目を閉じてもらい、目頭に目薬を垂らして瞬きをしてもらいます。目薬が目頭から流れて入れば大丈夫です。点眼する前に目の周りはきれいにしておいてください。
かぶれることもあるので、溢れた目薬は拭き取って下さい。目薬を目に行きわたらせるために、目を閉じて目頭を軽く押さえてください。
子どもが泣いている時は目薬が流れ出てしまうので、点眼はしないでください。
・眼軟膏の使い方
まず眼軟膏を使う前に、手をきれいにしておきましょう。
鏡の前で下瞼を指で下げて、眼軟膏を眼球につけないようにしながら下瞼の内側につけてください。綿棒を使って塗ってもかまいません。その後、目を閉じて眼軟膏を眼球に広がるまで待って下さい。使用後、眼軟膏の先を清潔にして保存してください。
・目薬の保存
ほとんどの目薬は室温保存となっていますが、室内が暑くなることもありますので、開封後は冷蔵庫で保存してください。凍らすことは避けてください。持ち歩く場合はいたしかたないので、冷所保存を守らなくても問題ありません。できるだけ暑いところに置かないようにしましょう。開封後は1か月を目安に使い終わりましょう。
遮光袋がついている場合は、必ず袋に入れて保存して下さい。
保存方法については薬によって異なるので、薬剤師に確認してください。
・コンタクトレンズ使用時
コンタクトレンズ使用時は基本的に点眼しないでください。コンタクトレンズに影響があったり、薬の効果に問題が起きることがあります。
点眼薬の中には、コンタクトレンズ使用時に使える薬もありますので、医師、薬剤師と相談下さい。
乳幼児のお薬の飲ませ方
2023.07.01
今回は、乳幼児のお薬の飲ませ方についてご紹介します。
粉薬などは、小さなお子さんに飲ませるのが難しいこともあると思いますので、ご紹介します。
子どもはそもそも、味を感じる舌の味蕾と呼ばれる部分が大人よりも発達しているので、味についてとても敏感です。味蕾は味をつかさどるセンサーの役割をしており、子どもの方が大人よりも味蕾の数が多くあります。そのため、大人と味の感じ方が異なりますので、工夫して飲ませなければなりません。
また、子どもは親の様子もちゃんと見ていますので、お薬を飲ませる時の対応にも注意が必要です。普段と違う母親の振る舞いなどを感じて、拒否反応を起こすこともあるので、できるだけ自然な対応を心掛けてください。
・粉薬の飲ませ方
例1
粉薬に少量のお水を垂らして、練り混ぜます。ペースト状になったところで、赤ちゃんの口の中の頬の裏のあたりにくっつけます。舌につけてしまうと苦味を感じやすいので頬の裏に付けるようにしましょう。その後に水分を摂らせてあげると、粉薬が飲めます。
例2
粉薬を水などに溶かして、スポイトや哺乳瓶のふた等で少しずつ飲ませます。
離乳食などが始まっている場合は、好きな食べ物や好きなジュースなどに混ぜて飲ませてもかまいません。冷たいものの方が味を感じにくいので、できれば冷たいものの方が好ましいです。混ぜるものと薬の種類によっては、逆に苦味などを感じやすくなるものもあるので、薬局で薬剤師に確認してください。
服薬補助ゼリーやヨーグルト、アイスなどは比較的飲みやすくなるものが多いので試してみても良いと思います。
・混ぜてはいけないもの
粉薬などはミルクには混ぜないようにしてください。ミルク嫌いになると、乳児の場合は後からとても苦労することもあります。
ハチミツは乳児ボツリヌス症を発症することもあるので、1歳未満には使用しないでください。
・シロップの飲ませ方
シロップは沈澱することもありますので、飲ませる前には軽く振ってから飲ませてください。振りすぎると泡立ってしまって、きちんと計量できないので注意ください。計量カップで測るか、スプーンやスポイトを使って飲ませてください。シロップは甘いので、子供にとっては甘すぎるかもしれません。飲ませた後に水などを飲ませてあげてください。
シロップは雑菌が繁殖しやすいので、基本的に冷蔵庫で保存して下さい。スポイトや計量カップは洗って清潔にするようにしてください。
・保存期間
薬局で作られるお薬は保存期間があまり長くはありませんので、お薬をもらう際に確認下さい。シロップは粉薬よりも保存期間が短いので、注意して下さい。
その他に気になること、聞きたいことなどがありましたら、薬剤師にお気軽にご相談ください。

お薬の使用方法
2023.06.01
今回はお薬の使用方法についてご紹介します。
普段飲んでいるお薬でも、きちんと飲み方について知らない人も多いのではないでしょうか。お薬の袋に記載されている用法の違いを以下のようにまとめました。確認してみてください。
・用法について
食前 →食事前30分以内
食直前→食後すぐ前
食後 →食事後30分以内
食直後→食後のすぐ後
食間 →食事後およそ2時間後
飲むタイミングを間違えると、薬によっては吸収が悪くなったり、副作用が出やすくなることもあります。
・お水で服用
お薬はコップ一杯の水で服用して下さい。水が少ないと食道などに薬がひっかかり、食道炎や潰瘍などを引き起こすこともあります。カプセルなどは食堂にひっかかりやすいので注意が必要です。
お薬は水に溶けることで効果を発揮します。水が少ないとお薬の吸収が悪くなることもあります。また、飲む時に水が多いと胃粘膜を保護することもできます。
・お水以外での服用について
お茶やジュースなどの水分で薬を飲むと、薬の吸収に悪影響が出ることがあるので控えましょう。お茶の中のタンニンが鉄剤の吸収を阻害することがあります。
お薬を服用中にアルコール飲むことは止めてください。精神安定剤や、睡眠剤などは効果が強くでることがあります。個人差がありますので注意が必要です。
・お薬は噛んでもいいのか
お薬は肝臓で分解されて腎臓から尿へ排出されます。その過程で様々な経過をたどり、体での効果を発揮されるように作られています。吸収されやすいように、何層にも分かれてコーティングされているので、安易に砕くことはやめてください。粉砕する際は薬剤師に確認ください。
・お薬の保存方法
お薬の保存方法としては、直射日光を避け、高温多湿でないところで保存してください。ほとんどの薬は室温保存(1℃~30℃での保存)ですが、冷所保存のこともあるのでお薬ごとにご確認ください。沖縄県においては、夏場は部屋の温度も30度を超えることもあります。湿度も本州と比べて高い傾向にあるので、注意が必要です。
間違えて飲んでしまうこともあるので、子供の手の届かないところで保存ください。
保存期間については、1年~3年ほどの薬が多いですが、短いものもあるので薬局で確認して、古い薬については処分してください。
用法はきちんと守って正しく服用してください。他人のお薬は勝手に服用しないでください。
疑問点などありましたら、気軽に薬剤師にご相談ください。

薬物乱用頭痛
2023.05.01
今回は薬物乱用頭痛についてご紹介します。頭痛薬を普段から服用する方は、一度ぐらい聞いたことがあるかもしれません。
薬物乱用頭痛はその名の通り、薬を飲み過ぎて頭痛になることを言います。近年、このような患者さまが増えてきていますが、本人は気がついてないこともあります。
頭痛が頻繁にあり、その都度病院に行くのは面倒ということで、市販の頭痛薬などを飲み過ぎてしまい、かえって頭痛薬により頭痛を引き起こしてしまうのです。
薬物乱用頭痛の原因薬物としては、非ステロイド性消炎鎮痛剤、アセトアミノフェン、エルゴタミン製剤、トリプタン系薬剤などがあります。
・原因
頭痛が起きることに不安があると、何か約束やイベントなどの時に頭痛が起きてしまわないように、予防的に頭痛薬を使うようになります。それがどんどんエスカレートしてしまうのが、要因となってしまいます。頭痛薬を予防的に服用すると、どうしても飲む回数が増えてしまいます。飲む回数が増えると、脳が痛みに過敏になり、さらに頭痛薬を使ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
・診断
診断基準として、月に15日以上頭痛薬を服用している場合は、薬物乱用頭痛となります。
・予防
薬物乱用頭痛になると何度も再発しやすくなってしまいます。普段から頭痛薬を使い過ぎないようにする事が大切です。
用法用量を薬剤師に確認し、きちんと守ることが重要です。
頭痛ダイアリーをつけて普段から使用量を確認することをしてみることも良いといわれてます。
・治療
疑われる場合、まずは専門の医師にご相談ください。
原因薬剤の中止、頭痛に対する治療、予防薬の使用などが行われます。
再発することも多いので、継続して治療をしていく必要があります。

群発性頭痛
2023.04.03
今回は群発性頭痛についてご紹介します。
群発性頭痛は20歳~40歳の男性に多くで、目の奥がえぐられるような強い痛みが特徴の頭痛です。女性にはあまり見られない頭痛です。
ある期間に頭痛が集中して起きやすい「群発期」があり、その期間を過ぎるとまったく症状がないのも特徴です。夜間に起きやすいです。
原因は現在のところはっきりは分かっていません。アルコールや、狭心症の薬を服用することで発症することもあります。
・症状
激しい痛みの頭痛。頭痛の時間は1回15分~3時間ほどと言われています。
頭の片側で痛みとともに、目の充血や、額の汗、鼻づまりなど自律神経症状もあらわれます。
・予防
頭痛を引き起こす恐れのある、さまざまなことに注意を払う必要があります。
アルコールは誘因になるので、群発性頭痛の期間は控えてください。発症期間を過ぎれば飲酒してもかまいません。
睡眠不足や、煙草、気圧の変化も群発性頭痛の要因として言われているので、これらもできるだけ避けるようにしたい。
・治療
群発性頭痛の治療では、薬物治療として、トリプタン系薬剤などが使用されます。その他に純酸素吸入法などが有効と言われています。
頭痛の中には他の原因によって引き起こされることもあるので、病院に行ってきちんと検査して、医師に診断してもらってください。

偏頭痛
2023.03.01
今回は片頭痛についてご紹介します。
片頭痛は、頭の片側もしくは両側のこめかみで、ズキンズキンとするような痛みが起きる頭痛です。片頭痛は10歳~50歳ぐらいの女性に多い病気で、脳の検査をしても異常はないです。男性でも起きる病気です。
片頭痛は動くと痛みが出やすく、寝込むこともあります。
頭痛が起きる前に視野が見えにくくなったり、光がキラキラして見えたりするなどの「前兆のある片頭痛」と、「前兆のない片頭痛」があります。
・症状
脈を打つような強い痛み、嘔吐、吐き気、光がまぶしく見える、匂いや音が気になるなど。
・原因
片頭痛の原因は詳しくはわかっていませんが、脳の血管が収縮し拡張する事で神経に刺激がいき、頭痛が発生すると考えられています。その他にもストレス、女性ホルモン、寝不足、飲酒、喫煙が影響していると考えられています。ワインやチーズによっても片頭痛が起きることがあります。
・治療
トリプタン製剤、非ステロイド性抗炎症薬、片頭痛予防薬などの様々な薬物療法が行われます。医師と相談の上、調整してもらってください。日々の頭痛の発生回数などを記載する頭痛手帳を活用し、医師と相談するのも有効と言われています。
頭痛には他の様々は病気が隠されていつこともあるので、一度、病院に受診して診断してもらう必要があります。
また、頭痛が発生した時は、光や音を避けて静かな部屋で休息することが必要です。頭痛が起きている時は、マッサージや、入浴、運動は血管を広げてしまうので避ける必要があります。
こめかみを冷やすことも有効と言われています。ストレスを溜めないことも大切です。
薬の使い方について質問がある場合は、薬剤師にご相談ください。

緊張型頭痛
2023.02.01
今回は緊張型頭痛についてご紹介します。頭痛持ちの方なら一度は効いたことがあるかもしれません。
頭痛には様々な要因で起きるものがあり、多くの種類があります。
緊張型頭痛はその名の通り、筋肉がこわばることで起きる頭痛です。長いこと同じ姿勢をするデスクワークやストレスなどによって、肩や首の筋肉が緊張し血行が悪くなることで起きます。多くの頭痛の中で、一番多いのが緊張型頭痛です。
パソコンや携帯などの普及により、不自然な姿勢をずっとすることが多くなっているので、近年増加しています。片頭痛と合併することもあります。
・症状
頭痛、肩や首の痛み、温めると楽になる、パソコン・携帯を使う時に痛む、鈍痛があるなど
後頭部から首にかけて圧迫感があります。めまいを伴うこともあります。
・予防
同じ姿勢をずっとしないようにすることが大切です。
ストレッチや体操などを定期的に行うようにして、首や肩周りに血流を良くするようにしましょう。首を回したり、首を左右に動かすなども効果的ですが、痛みがつよく出る場合は避けましょう。
蒸しタオルなどで首や肩を温めるのも効果的です。
・治療
頭痛には様々な種類があるので、一度は病院で診断してもらってください。
現在は様々な治療薬が発売されているので、医師と相談の上、調整して処方してもらってください。
鎮痛薬や、筋肉を和らげる筋弛緩薬、漢方薬、ストレス軽減のための抗うつ薬など、色々な薬が使用されます。
また、運動や体操、ストレッチをすることにより、肩こりなどが起きないように普段から工夫する必要があります。ストレスを溜めないようにすることも大切です。
温かいお風呂につかり、血行を良くすることも効果的です。
睡眠の質も頭痛との関係性があるので、睡眠もきちんと取りましょう。
頭痛薬についてご相談がある場合は、薬剤師にご相談ください。

痛風、高尿酸血症
2023.01.04
今回は痛風、高尿酸血症についてご紹介します。生活習慣病としてよく取り上げられているのでご存じの方も多いと思います。
痛風は足の親指の付け根が急に痛くなる病気です。風に当たっても痛いほどの激痛を生じます。この痛みは血液中の尿酸の影響で生じます。痛風発作は数日間続き、その後治療をしなくても治まっていきます。
血液中の尿酸値が高くなると、関節の中に尿酸塩結晶が生じて、この結晶を白血球が処理する際に痛風発作を生じます。痛風発作は膝関節、足関節、手の関節などでも発症することがあります。尿酸値が高いと、腎臓病になったり、尿酸結石ができたりするなど、様々な合併症を発症する事もあります。その他にも脳血管障害、心血管障害になる可能性も高くなりますので注意が必要です。
痛風は30歳~50歳ぐらいの男性が多く、女性は少ない特徴があります。
尿酸値が高い状態が続いてる場合を高尿酸血症と言います。血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症は自覚症状はありませんが、尿酸値が増えすぎると痛風発作を引き起こすことがあります。
・原因
痛風や高尿酸血症の原因になっている尿酸はプリン体から作られます。プリン体は細胞の核を構成する主成分で、食事によって摂取したり、体の中で作られます。
ビール、アジの干物、レバー、エビ、魚の内臓、モツ、牛肉ヒレ、白子、カニみそなどはプリン体が多いので、できるだけ避ける必要があります。水分をよく摂ることも大切です。アルコール自体にも尿酸値を上げる作用があるので、摂りすぎには注意が必要です。ストレスも尿酸をあげる危険因子にもなりうります。
・治療
野菜を中心にした食生活に変えていかないといけません。適切なカロリーでバランスのより食事を摂ることが重要です。また、適度な運動も必要です。運動強度が強すぎると、逆に尿酸値が上がる事もありますので注意して下さい。
薬を服用して、尿酸値の値をコントロールする必要があります。
痛風関節炎が出ている場合は非ステロイド抗炎症薬、ステロイド剤、痛風発作抑制薬などを使用します。高尿酸血症には尿酸排出促進薬、尿酸生成抑制薬を使用、その他に、尿中の尿酸を溶けやすくして尿路結石を予防する酸性尿改善薬などが使用されます。
発作がないからといって、薬を中止せず、継続して服用する必要があります。
現在は様々な薬が開発されていますので、医師と相談して検査をして早めに治療を開始しましょう。

高血圧症
2022.12.01
今回は生活習慣病の一つである高血圧症についてご紹介します。頻繁にメディアなどで報道されているので、知っている方も多いと思います。
高血圧症は体を動かしたりせず、安静にしている時でも慢性的に血圧が高い状態をいいます。高血圧症は症状がほとんどないので、放置されやすい病気で、日本国内でも2000万人~3000万人いると言われています。放っておくと様々な病気につながるので、早目の治療が大切です。収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上のどちらか一方が基準値を超えると、高血圧症と診断されます。
・高血圧の影響
血圧が高い状態が続くと、心臓血管系の病気を発症しやすくなり、死亡率も高くなります。
心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、心不全、腎不全、大動脈瘤、眼底網膜病変などを発症するリスクがあります。
・原因
ほとんどの場合で、血圧が高い原因がわからないことが多いです。原因がわからない場合は「本態性高血圧」と言います。本態性高血圧は遺伝によるものと、環境によるものが影響しています。環境要因としては、肥満、運動不足、塩分の摂りすぎ、アルコールの摂りすぎなどがあります。
原因がわかる場合は「二次性高血圧」といい、血圧を上げるホルモンが多くなっている場合などがあります。
・予防
食塩は血圧を上げるので、食塩の摂取量を1日6g未満にする必要があります。
アルコールの摂取量が増えるほど血圧が上がるので、飲酒量を減らす必要があります。毎日飲酒する人がお酒の量を減らすと、血圧は下がることもあります。
運動をすることで血圧が下がります。ウォーキングなど毎日できることから始めましょう。いきむスポーツは逆効果なので避けましょう。心臓に持病がある方で運動する場合は、医師に相談して下さい。
肥満も血圧に影響があるので、食事療法と運動療法を行う必要があります。
食物からカリウムを摂ることで血圧が下がります。果物、イモ、野菜、豆、海藻類などにミネラルの一種であるカリウムが含まれています。
ストレスや喫煙も血圧に悪影響があると言われているので、注意が必要です。
・治療
食餌療法、運動療法などで血圧が下がらない場合は、薬物療法を行います。
現在は様々な医薬品が開発されていますので、医師と相談の上、病院で処方してもらってください。薬物療法はきちんと毎日継続して服用する事が大切です。飲み忘れに注意してください。
定期的に血圧をチェックして、血圧をコントロールする必要があるので、薬局で血圧手帳をもらって毎日記入する事も有効なことです。是非、試してみてください。
脂質異常症
2022.11.01
今回は生活習慣病の一つである脂質異常症についてご紹介します。脂質異常症は、2007年以前までは高脂血症とも言われていました。
脂質異常症は、血液中の脂質の値が異常を起こす病気です。
血液中の脂質には、悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロール、善玉コレステロールといわれるHDLコレステロール、中性脂肪といわれるトリグリセライドがあります。
コレステロールは、胆汁酸の材料、細胞膜の構成成分、ホルモンの材料などになるので、身体には必要なものです。また、中性脂肪は、保湿、貯蔵用のエネルギーなどに使われます。
これらの脂質が異常値になると、動脈硬化を起こし、様々な合併症を引き起こすリスクがあります。脂質異常により血管が詰まることがあります。心臓の血管が詰まると心筋梗塞を起こし、脳の血管が詰まると脳梗塞を起こしますので、普段からの予防することが大切です。
・診断基準
高LDLコレステロール血症
140mg/dL以上
低HDLコレステロール血症
40mg/dL未満
高トリグリセライド血症
150mg/dL以上
空腹時の採血時の値です。
・原因
飽和脂肪酸の摂りすぎ、運動不足、喫煙、体重増加、お酒の飲みすぎ、過食、食事のバランスの偏り、ストレスなど
その他に、遺伝によるものである、家族性高コレステロール血症もあります。
また、甲状腺機能低下症、肝臓病、腎臓病、糖尿病など他の病気によって発症することもあります。
・予防
体内のコレステロールを増やすのは飽和脂肪酸と言われています。
鳥の皮、豚や牛の脂、ベーコン、乳製品、卵黄、バター、アイスクリーム、お菓子などに含まれる飽和脂肪酸は、摂り過ぎないようにする必要があります。マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸の摂り過ぎも脂質異常症に悪影響があります。
運動は1日30分以上することが良いとされています。継続して運動することが大切です。
食事のバランスとしては、炭水化物60%、タンパク質20%、脂質20%となることが理想です。野菜、果物、食物繊維を摂るように心掛け、バランスよく食事するようにしましょう。
・治療
脂質異常症の治療はまずは運動療法、食事療法を行います。それでも下がらない場合は薬物療法を開始します。服用開始後も定期的に検査をして、チェックする必要があります。治療目標はそれぞれの患者さまに合わせて、医師が調整して行います。
現在は様々な脂質異常症の治療薬が開発されていますので、かかりつけ医師と相談して早めに治療を開始しましょう。

気管支喘息
2022.10.01
今回は気管支喘息についてご紹介します。
気管支喘息は近年増加している病気です。
気管支喘息は小さい子供から大人まで様々な年齢で発症します。大人になってから発症する人もいます。息苦しい、咳が治まらないなどの症状がある場合は一度、病院で調べてもらってください。
気管支喘息は気道の炎症が原因で気道が狭くなり、息苦しくなったり、咳が止まらなくなる病気です。気道の炎症の原因はハウスダスト、カビ、ペットのフケ、花粉、食物などのアレルギーが原因で起きることが多いですが、原因がわからないこともあります。
風邪や過労、ストレス、大気汚染、タバコなどによっても引き起こされるとも言われています。
・症状
咳、痰、ゼーゼー、息苦しさ。早朝や夜間に息苦しさが現れやすいです。季節の変わり目などにも症状がでやすいです。
症状がひどくなると、気道が狭くなって呼吸困難になることもあります。
・検査
アレルギー物質を調べるために血液検査を行うこともあります。呼吸機能を測定することもあります。
・予防
こまめに掃除をして、ハウスダスト、カビ、花粉などのアレルギー物質を生活環境から除去する必要があります。また、風邪をこじらせると喘息に移行する可能性もあるので、風邪が長引いた際には早目の治療をすることが大切です。
・治療
きちんと治療をしないと呼吸困難になり死にいたることもあるので、長期的な治療が必要です。
治療では抗アレルギー薬、吸入ステロイド、気管支拡張薬、ステロイド内服薬などを使用します。
吸入薬の使用は重要なので、使い方については薬局できちんと確認するようにしましょう。
症状の段階に応じて薬を適正使用して、発作がおきにくい状態にコントロールする必要があります。
現在は様々な治療薬が開発されているので、かかりつけの医師と相談して、症状の段階に応じて治療を続けましょう。

糖尿病
2022.09.01
今回は、生活習慣病として有名である糖尿病についてご紹介します。
糖尿病は体内のインスリンがきちんと働かなくなることで、慢性的に血液中の糖分が高くなってしまい、様々な合併症を引き起こす病気です。インスリンは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値が高くなりすぎないように調節しています。
私たちが食事を摂ると、腸から糖が吸収され血液中に流れます。インスリンの働きによって、血液中の糖が細胞内に吸収されます。糖は身体のエネルギーとなるので必要な物質です。しかし、血糖値が高い状態で長い期間過ぎると、血管が損傷を受けます。そのことによって、心臓病や、網膜症、足の壊死、腎臓病などの合併症が引き起こされる可能性があります。
・糖尿病の種類
1型糖尿病
血糖値を調節するインスリンが膵臓からほとんど出なくなる病気です。インスリンが出ないので、注射によってインスリンを補わなければなりません。
2型糖尿病
インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなる病気です。膵臓の機能が低下してインスリンが十分に分泌できない状態をインスリン分泌低下といい、膵臓から十分にインスリンが出ているが、効果が出にくい状態をインスリン抵抗性と言います。
遺伝によるものや、肥満、運動不足によって引き起こされます。食事指導や、薬物治療、インスリンの注射などの治療が行われます。
妊娠糖尿病
妊娠中に起きる血糖値が上昇する病気です。血糖値が高いままだと、赤ちゃんにも影響があるので治療が必要です。
・症状
喉が乾く、おしっこの回数が増える、疲れやすい、体重が減る、おしっこが泡立つ
ひどい場合は意識障害が起きることもあります。自覚症状がないこともあります。
・治療
早期発見、早期治療が一番大切です。
まずは生活習慣を見直す事が重要です。食事を見直し、甘いものを食べすぎない、運動をするなどが必要です。バランスのとれた食事をし、必要以上のカロリーを摂りすぎないようにすれば、膵臓に負担が軽減されます。
それでも不十分であれば、血糖値を下げる薬や、インスリンなどの注射薬を使用します。糖の分解・吸収を遅らせる薬や、糖の排出を促す薬など、近年では様々な血糖値を抑制する薬が開発されています。
糖尿病は治る病気ではないので、発症したら根気強く治療を続け、日々の血糖をコントロールする必要があります。
糖尿病は合併症がとても怖い病気です。気になる方は病院で検診を行って、早めに治療を開始しましょう。

サル痘
2022.08.01
今回はサル痘についてご紹介したいと思います。最近話題になっており、ニュースなどで聞いた人が多いのではないでしょうか。
サル痘は急性発疹性感染症で、主にアフリカで多く発生している感染症です。
しかしながら、最近ではイギリスやアメリカなどでもサル痘の感染が報告されていますので、注意が必要です。
日本国内での発症は現在のところ、ほとんど報告されていません。
・症状
発疹、発熱、頭痛、筋肉痛、リンパの腫れ、喉の痛みなど。発疹は顔や手足に多く出やすいです。
合併症があると重症化しやすいです。症状が天然痘と似ていると言われています。
ほとんどの場合は2~4週間で自然に治ると言われていますが、稀に重症化することもあります。妊婦や小児、免疫力が低い日とは注意が必要です。
サル痘での致死率は1~10%ぐらいです。
敗血症、気管支肺炎、脳炎、角膜炎などの合併症を引き起こすこともあります。
・原因ウイルス
サル痘ウイルス
1970年にアフリカの現在のコンゴ民主主義共和国で初めて発見された病気です。
コンゴ盆地系統群と西アフリカ系統群の2種類あり、コンゴ盆地系統群の方が重症化しやすく、感染力が強いと考えられています。
宿主の動物は現在のところはきちんと明らかになっていません。宿主はネズミや、サル、ウサギなどが考えられています。
・潜伏期間
7日~14日と言われています。最大21日とも言われています。
・感染経路
宿主の動物と接触したり、引掻かれたりすることで感染すると考えられています。
人から人への感染することもあります。飛沫感染や接触感染により感染すると考えられています。
・予防法
まずは流行している地域に行かないことが大切です。渡航する前に現地の状況を確認しましょう。
また感染の可能性がある動物や、感染者とは接触しないようにしましょう。
マスクをつけることや、咳エチケット、手をきちんと洗うことも大切です。
サル痘のワクチンは現在ありませんが、天然痘のワクチンが有効と言われています。
・治療法
基本的には症状を緩和する対症療法を行うことになります。特別な治療法はありません。
サル痘は4類感染症に指定されています。保健所に届出をする必要があります。
アフリカ地域に渡航歴がある人や、アフリカで動物との接触があった、患者との接触があったなど、感染が疑われる場合には事前に医療機関に連絡してから受診しましょう。
その他、気になることがありましたら、お気軽に薬剤師にご相談ください。

ヒトメタニューモウイルス感染症
2022.07.01
今回はヒトメタニューモウイルス感染症についてご紹介しようと思います。最近、沖縄でも流行しているウイルスなので、この機会に確認してみてください。
・特徴
主に2月から6月にかけて多くなると言われている感染症です。
気管支炎や肺炎などを引き起こす感染症で、小さなお子さんで流行することが多く、大人でもかかることがあります。また、1回だけでなく何度もかかることがある病気です。回数を重ねていくうちに症状は軽くなる傾向にあります。
・症状
高熱、咳、鼻水、呼吸困難、ゼーゼー、頭痛など。風邪に似た症状を表します。1週間ほどで症状は治まると言われています。
免疫力の低い乳幼児や高齢者は重症化することもあるので、注意が必要です。
・原因ウイルス
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)
・潜伏期間
ほとんどは3日~6日と言われています。
・感染経路
感染者の咳や鼻水などからうつる飛沫感染と、ウイルスがついたものを使ってしまうこことで感染する接触感染などが言われています。
・予防方法
外出から帰ってきた際は必ず、手洗い、うがいを行いましょう。またできるだけ、マスクを着用したり、アルコールで消毒するなど感染対策をすることが大切です。また、自宅ではタオルや食器を別にするなどの対策も行いましょう。
特有のワクチンはありませんので、感染対策が重要となります。
・治療方法
特効薬はないので、症状を緩和するような様々なお薬が使われます。解熱薬や咳止め、抗アレルギー薬などが使われたりします。
すぐにできる検査キットもありますので、気になる方は病院に受診しましょう。
高熱が続くと脱水症状を引き起こすこともあるので、こまめな水分補給を忘れずに行いましょう。
他の感染症に同時にかかることもあるので、注意が必要です。中耳炎や、肺炎、気管支炎などを合併することもあります。症状がひどい場合は早めに受診しましょう。
学校や保育園に登園するための明確な基準はないので、症状が落ち着いたら医師に相談してから登校するようにしましょう。
またその他、気になることがありましたら、お気軽に薬剤師にご相談ください。

レジオネラ菌
2022.06.01
今回はレジオネラ菌について、ご紹介します。あまり耳にしない病気ですが、加湿器や循環式浴槽などで発生が報告されているので、冬場などでは注意が必要です。毎年報告されている病気で、7月、9月に多く報告されています。
レジオネラ菌は細菌感染症で、重症の肺炎のレジオネラ肺炎や、軽症のポンティアック熱などが知られています。レジオネラ属菌は土壌や川、湖、温泉等に生息する細菌で、60種類程確認されています。感染するとレジオネラ症を発症します。
・症状
全身倦怠感、食欲不振、頭痛、筋肉痛、発熱、咳、呼吸困難、意識レベルの低下など
レジオネラ肺炎になると重症化しやすく、急速に症状が悪化する場合もあり、適切な処置が必要です。
ポンティアック熱は軽症なので、一過性であり、自然治癒します。
・原因菌
レジオネラ属菌
・潜伏期間
2~10日前後あるので、注意が必要です。
・感染経路
レジオネラ属菌に汚染された霧やしぶきを吸入し、体内に入ることで感染します。
レジオネラ属菌は人から人へ感染はしません。
温泉や川などで溺れて感染することもあります。また、汚染された土壌の粉じんを吸い込むことで感染することもあります。
・予防方法
加湿器や浴槽では水を毎日交換し、洗浄する必要があります。レジオネラ属菌は60℃5分間で殺菌されます。
予防できるワクチンはありません。
・治療方法
マクロライド系抗生剤、ニューキノロン系抗生剤、リファンピシンなどで治療できます。早期発見、早期治療が必要です。
感染疑いがありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(厚生労働省より参照)

オウム病
2022.05.01
今回はオウム病についてご紹介します。あまり聞きなれない病気だと思いますが、ペットを飼っている家庭で問題になっている病気です。
オウム病は鳥から感染する病気で、オウム病クラミジアによって起こる感染症です。
感染した鳥の排泄物からクラミジアを吸入してしまうことで感染することが多く、その他に鳥に餌を口移ししたり、噛まれることで感染することもあります。
・症状
突然の高熱、咳など。初期症状では悪寒、高熱、頭痛、倦怠感、食欲不振、関節痛、筋肉痛等が現れます。
軽症の気道感染から、肺炎や髄膜炎まで様々な病態になることがあります。
軽い症状の場合は風邪症状になりますが、高齢者では重症化しやすいです。
・病原体
オウム病クラミジア
・潜伏期間
潜伏期間は1~2週間あります。
・感染経路
インコ、オウム、ハトなどの糞に含まれる菌を吸い込むことで感染します。また、口移しによる餌を与えることで感染します。
・予防方法
鳥との接触した際には、手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどが重要です。
鳥との接触は避けて、むやみに触らないようにしましょう。
鳥を飼うときは、羽や糞などをこまめに掃除しましょう。
妊婦は特に注意が必要です。
有効な予防接種はありません。
・治療方法
オウム病にはテトラサイクリン系抗生剤、マクロライド系抗生剤、ニューキノロン系抗生剤などが使用されます。
鳥の飼育には注意しましょう。
思い当たる症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(国立感染症研究所より参照)

百日咳
2022.04.01
今回は百日咳についてご紹介します。小さい子どもがいる家庭では、一度は耳にしたことのある病気だと思います。
百日咳は、特有なけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。
どの年齢でもかかりますが、小児が中心で、かかると重症化しやすい疾患なので注意が必要です。
・症状
発熱、けいれん性の咳、顔面浮腫、点状出血、眼球結膜出血など
風邪症状から始まるカタル期(約2週間)、発作性けいれん性の咳のある痙咳期(約2~3週間)、時々咳のでる回復期(2~3週間)との順で症状が変わっていきます。
・特徴
1才以下の乳児、特に生後6ヶ月以下では感染すると重症化し、死に至る可能性も高いので注意が必要です。
・細菌
百日咳菌
・潜伏期間
7~10日あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
・感染経路
くしゃみや咳などの飛沫感染と、皮膚や粘膜の直接的な接触による接触感染です。
・予防方法
手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどの咳エチケットが重要です。感染者との濃厚な接触も控えましょう。
ワクチンの接種が有効です。
・治療方法
マクロライド系の抗菌薬、鎮咳去痰剤、気管支拡張剤などが使われます。
・学校の登園、登校について
学校保健安全法では、第2種の感染症になっており、特有の咳が消失するまで、又は抗菌薬の治療が終わるまでは出席停止になっています。かかりつけ医師と相談してください。
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(国立感染症研究所より参照)

マイコプラズマ肺炎
2022.03.01
今回はマイコプラズマ肺炎についてご紹介します。あまり聞きなれない病気だと思います。
マイコプラズマ肺炎は子供に多くかかる、細菌による感染症です。オリンピックのある時に流行を繰り返してきた疾患です。最近ではその傾向は薄くなっています
・症状
発熱、頭痛、全身倦怠感、咳、嗄声、咽頭痛、耳痛など
解熱後も咳が長く続きます。
・特徴
幼児期、学童期、青年期にかかりやすく、秋から春にかけて多くなります。
・ウイルス
肺炎マイコプラズマ
・潜伏期間
通常2~3週間あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
・感染経路
くしゃみや咳などの飛沫感染と、皮膚や粘膜の直接的な接触による接触感染です。
・予防方法
手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどの咳エチケットが重要です。感染者との濃厚な接触も控えましょう。
・治療方法
マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗菌薬による治療が行われます。
発熱にアセトアミノフェンが使われることがあります。
・学校の登園、登校について
学校保健法では明確に定められていませんが、他の人に感染のおそれがなくなるまでは出席停止になると考えられます。かかりつけ医師と相談してください。
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
(国立感染症研究所より参照)

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