Columnコラム

ポリオ

2023.09.01

今回はポリオについてご紹介します。あまり聞きなれない病気だと思いますが、ワクチンなどで一時期に、ニュースで話題になっていた病気です。

ポリオ(急性灰白髄炎・小児麻痺)はポリオウイルスの中枢神経感染による急性弛緩性麻痺が現れる疾患です。
 
症状
手足の麻痺、発熱、風邪症状など
1~2日の風邪症状の後に、下熱の前後に急性の弛緩性麻痺が手足に現れます。解熱し始めた晩に「背中が痛い」とうめき、翌朝突然足の麻痺が現れるということが多く見られます。
嚥下障害、発語障害、呼吸障害が生じることがあります。
 
特徴
90~95%は感染しても無症状で終わりますが、4~8%は風邪のような症状を現します。0.5~1%は麻痺を伴わない無菌性髄膜炎となり、0.1%が弛緩性麻痺になります。
 
ウイルス
ポリオウイルス
 
潜伏期間
4~35日間(平均15日間)あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
 
感染経路
ポリオウイルスは傾向的に人の体内に入り感染します。
発症後1週間を過ぎると、咽頭分泌液にはウイルスはほとんど排泄されなくなりますが、糞便には数週間にわたって排出されるので注意が必要です。
 
予防方法
手洗い、手指の消毒、うがい、マスクなどの咳エチケットが重要です。感染者との濃厚な接触も控えましょう。
ワクチンの接種が最も有効です。
 
治療方法
有効な治療法はないので、対症療法が中心となります。
 
・学校の登園、登校について
学校保健安全法では、第1種の感染症になっており、治療が終わるまでは出席停止になっています。家族や周りの人で感染の疑いがある場合は、感染のおそれがなくなるまでは出席停止となります。
かかりつけ医師と相談してください。
 
 
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
 
(国立感染症研究所より参照)