Columnコラム

糖尿病

2022.09.01

今回は、生活習慣病として有名である糖尿病についてご紹介します。
 
糖尿病は体内のインスリンがきちんと働かなくなることで、慢性的に血液中の糖分が高くなってしまい、様々な合併症を引き起こす病気です。インスリンは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値が高くなりすぎないように調節しています。
私たちが食事を摂ると、腸から糖が吸収され血液中に流れます。インスリンの働きによって、血液中の糖が細胞内に吸収されます。糖は身体のエネルギーとなるので必要な物質です。しかし、血糖値が高い状態で長い期間過ぎると、血管が損傷を受けます。そのことによって、心臓病や、網膜症、足の壊死、腎臓病などの合併症が引き起こされる可能性があります。
 
・糖尿病の種類
1型糖尿病
血糖値を調節するインスリンが膵臓からほとんど出なくなる病気です。インスリンが出ないので、注射によってインスリンを補わなければなりません。
 
2型糖尿病
インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなる病気です。膵臓の機能が低下してインスリンが十分に分泌できない状態をインスリン分泌低下といい、膵臓から十分にインスリンが出ているが、効果が出にくい状態をインスリン抵抗性と言います。
遺伝によるものや、肥満、運動不足によって引き起こされます。食事指導や、薬物治療、インスリンの注射などの治療が行われます。
 
妊娠糖尿病
妊娠中に起きる血糖値が上昇する病気です。血糖値が高いままだと、赤ちゃんにも影響があるので治療が必要です。
 
・症状
喉が乾く、おしっこの回数が増える、疲れやすい、体重が減る、おしっこが泡立つ
ひどい場合は意識障害が起きることもあります。自覚症状がないこともあります。
 
・治療
早期発見、早期治療が一番大切です。
まずは生活習慣を見直す事が重要です。食事を見直し、甘いものを食べすぎない、運動をするなどが必要です。バランスのとれた食事をし、必要以上のカロリーを摂りすぎないようにすれば、膵臓に負担が軽減されます。
それでも不十分であれば、血糖値を下げる薬や、インスリンなどの注射薬を使用します。糖の分解・吸収を遅らせる薬や、糖の排出を促す薬など、近年では様々な血糖値を抑制する薬が開発されています。
糖尿病は治る病気ではないので、発症したら根気強く治療を続け、日々の血糖をコントロールする必要があります。
 
糖尿病は合併症がとても怖い病気です。気になる方は病院で検診を行って、早めに治療を開始しましょう。