Columnコラム

薬物乱用頭痛

2023.05.01

今回は薬物乱用頭痛についてご紹介します。頭痛薬を普段から服用する方は、一度ぐらい聞いたことがあるかもしれません。
 
薬物乱用頭痛はその名の通り、薬を飲み過ぎて頭痛になることを言います。近年、このような患者さまが増えてきていますが、本人は気がついてないこともあります。
 
頭痛が頻繁にあり、その都度病院に行くのは面倒ということで、市販の頭痛薬などを飲み過ぎてしまい、かえって頭痛薬により頭痛を引き起こしてしまうのです。
 
薬物乱用頭痛の原因薬物としては、非ステロイド性消炎鎮痛剤、アセトアミノフェン、エルゴタミン製剤、トリプタン系薬剤などがあります。
 
・原因
頭痛が起きることに不安があると、何か約束やイベントなどの時に頭痛が起きてしまわないように、予防的に頭痛薬を使うようになります。それがどんどんエスカレートしてしまうのが、要因となってしまいます。頭痛薬を予防的に服用すると、どうしても飲む回数が増えてしまいます。飲む回数が増えると、脳が痛みに過敏になり、さらに頭痛薬を使ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
 
・診断
診断基準として、月に15日以上頭痛薬を服用している場合は、薬物乱用頭痛となります。
 
・予防
薬物乱用頭痛になると何度も再発しやすくなってしまいます。普段から頭痛薬を使い過ぎないようにする事が大切です。
用法用量を薬剤師に確認し、きちんと守ることが重要です。
頭痛ダイアリーをつけて普段から使用量を確認することをしてみることも良いといわれてます。
 
・治療
疑われる場合、まずは専門の医師にご相談ください。
原因薬剤の中止、頭痛に対する治療、予防薬の使用などが行われます。
再発することも多いので、継続して治療をしていく必要があります。