Columnコラム

破傷風

2024.01.04

今回は破傷風についてご紹介します。一度は耳にしたことのある病気だと思います。錆びた釘などでケガをすることで、感染することもある病気です。

破傷風は、破傷風菌が産生する毒素のひとつである神経毒素によって強直性痙攣が惹き起こされる感染症です。以前は新生児に見られましたが、近年は30歳以上の成人を中心に患者が発生しています。
 
症状
痙笑、開口障害、嚥下困難、 呼吸困難な、倦怠感、違和感、痙攣、こわばりなど
4期に分けられる様々な症状が見られます。
 
特徴
破傷風菌は、通常、熱や乾燥に対して抵抗性がある芽胞の形態で世界中の土壌に広く分布しており、傷口などから体内に侵入します。体に入った芽胞は寒仙蕪茯で発芽・増殖して破傷風毒素を産生します。重篤な寒邪では呼吸筋の麻痺により窒息死することもあります。
 
細菌
破傷風菌
 
潜伏期間
3~21日あるので、感染を拡大させないようにしましょう。
 
感染経路
破傷風はヒトからヒトへ伝播する事はありません。土壌に分布している破傷風菌が傷口に入る事で感染します。破傷風菌は好気的な環境下では生育できません。
 
予防方法
日常生活において、破傷風菌の芽胞との接触を完全に遮断することは不可能なので、予防接種が最も重要です。
 
治療方法
抗破傷風ヒト免疫グロブリンの投与や、さらに感染部位の十分な洗浄やデブリードマンを行い、抗菌薬を投与します。抗痙攣剤の投与、呼吸や血圧の管理も重要です。
 
 
感染が疑われましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。
 
(国立感染症研究所、厚生労働省より参照)