Columnコラム

お薬手帳

2020.09.01

今回はお薬手帳についてご紹介します。
近年では全国的に医療機関でも使われているので、よくご存じの方も多いと思います。
 
お薬手帳は薬局や病院で薬をもらう際に発行してもらう手帳で、持参すると処方されたお薬の内容のシールを貼ってもらえますので、過去に服用しているお薬や他でもらっている薬との相互作用を確認することができます。
お薬手帳には最初の記入欄に備考欄もあり、患者さまの既往歴やアレルギー、副作用歴などを記入できるので、お薬をもらう際に確認してもらえます。病院、クリニック、歯科医、薬局などで提示してください。全国どこの医療機関でも使用できます。
 
お薬手帳は薬局から無料でもらえることがほとんどですが、自身で好きな手帳を用意してもかまいません。また薬局でシールを貼ってもらう以外にも自分で病状など記入するなど、様々な活用方法があります。近年ではスマートフォンが普及しているので、お薬手帳アプリを活用する方も多くなっています。当薬局でも電子お薬手帳に対応していますので、是非提示ください。
 
お薬手帳は東日本大震災の際に大変重宝されました。震災で様々なものが使えなくなる中、お薬手帳を持っていた方には、今まで飲んでいた薬がすぐに把握できたため、お薬を早めに渡すことができました。このように災害時にも使えるので、現在ではお薬手帳が見直されて全国的に普及するように国も力を入れています。
 
様々な医療機関にかかることがあっても、カルテの保存期間は5年と定められており、5年以上は病院で過去のデータが保存されているとは限りません。そのため5年以上前の病歴などについては、ご自身で情報を管理しなければなりません。
 
ちなみに医療用医薬品の数を知っているでしょうか。日本での医療用医薬品の数は2万件以上とも言われていますので、その中から患者様が日頃飲んでいる薬を確認するのはとても難しいのです。
 
お薬手帳が1冊あれば、記録をさかのぼることもでき、診察もきめ細やかにできると思います。長い時間が経つと誰でも忘れてしまうので、いつ、どこで、どんな病状で、どんなお薬を服用したかといったことも、お薬手帳を活用してご自身で把握することが大切です。
また、現在の保険点数ではお薬手帳を持参する方には安くなるように設定されていますので、是非活用下さい。
 
健康食品や、一般医薬品についても服用中であれば記載するようにしましょう。
 
他社のお薬手帳や、他社の電子お薬手帳でも対応できますので、窓口でご相談ください。

その他に気になることがありましたら、薬剤師にご相談ください。