Columnコラム

ジェネリック医薬品

2020.07.01

今回はジェネリック医薬品についてご紹介します。近年、多くのメディアに取り上げられて、一般的に知られるようになってきましたが、きちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。
 
ジェネリック医薬品は医療用医薬品の中で同じ有効成分で効能効果が同じお薬で、薬の製造メーカーの異なる医薬品です。
 
医療用医薬品を製造するには10年以上の歳月と100億円以上の費用がかかると言われます。このように最初に開発して発売する医薬品を先発医薬品と言います。先発医薬品メーカーは多大な費用がかかるため、先発医薬品は開発費用がかさみ、値段も高くなってしまいます。
ジェネリック医薬品はこのような先発医薬品の特許が切れた後に開発し発売するため、開発期間も短く、コストも低く抑えられています。そのため値段が安くなります。このように後から発売する医薬品をジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼びます。
 
ジェネリック医薬品は国の厳しい検査を受けて発売されていますので、先発医薬品と同じように安全であり、有効性も先発医薬品と変わらないことが証明されています。有効成分、効能効果も同じですが、添加物については多少異なります。添加物とは薬を製造する過程において、有効成分以外に必要となるものを言います。
しかしながら、このような添加物も、原薬、製法もまったく同じジェネリック医薬品も近年発売されています。このようなジェネリック医薬品をオーソライズド・ジェネリック(AG)と言います。オーソライズド・ジェネリックの発売のため、先発医薬品と後発医薬品の差はなくなっています。
 
ジェネリック医薬品については何より値段が安いことが挙げられます。
現在、国の医療費は40兆円を超えており、財政を圧迫しているので、ジェネリック医薬品への変更を国が推進しています。日本ではジェネリック医薬品に変更している割合は60%ほどですが、アメリカでは90%以上の人がジェネリック医薬品を使うようになっていて、ジェネリック医薬品を使うことも世界標準となっています。
定期で飲むもので値段が高いお薬ついては特に、患者様にとってはかなり負担です。是非一度、薬局で相談して下さい。かなりやすくなる場合もあります。
 
また、ジェネリック医薬品に変更する事でもしも副作用が現れたら、国の制度である「医薬品副作用被害救済制度」で救済してくれますので安心です。
 
医療用医薬品ではジェネリック医薬品が多数発売されていますが、ジェネリック医薬品が発売されていないものもありますので、変更できないものもあります。
 
ハープ薬局では、ジェネリック医薬品について、製造メーカーや流通、使いやすさなどを考慮して、できるだけ患者さまに合ったお薬を選定してます。
気になる方は一度、薬局でご相談ください。

(厚生労働相ホームページ参照)