Columnコラム

真珠腫性中耳炎

2021.06.01

今回は真珠腫性中耳炎についてご紹介します。あまり聞きなれない病気だと思いますが、中耳炎の種類として知られている病気です。

耳は外側から外耳、内耳、中耳と別れます。
その中でも外耳道は耳垢が溜まらないように、中から外へ耳垢が出ていくように再生と排出が起きています。真珠腫性中耳炎は鼓膜がへこみ過ぎたりすることで、耳垢が溜まったり角化物により炎症を起こし、中耳が壊されていく病態です。
白い真珠のように見えることから真珠腫性中耳炎と呼ばれています。
初期には症状がありませんが、聞こえが悪いなどの症状がある場合は、真珠腫性中耳炎にかかっている可能性があります。
生まれつきなっている先天性真珠腫と、出生後になる後天性真珠腫があります。
 
・症状
難聴、耳閉塞感、眩暈、耳垂れ
初期症状はないので気がつきにくいです。
 
・予防方法
真珠腫性中耳炎は現在のところ、原因は不明となっています。滲出性中耳炎を繰り返すとなりやすくなるとも言われています。
鼻水、鼻づまりはそのまませず、治療する事も大切です。鼻を強くかんだり、鼻水をすすらないようにしましょう。長引く風邪にも注意しましょう。
真珠腫性中耳炎は再発することもあるので、定期的に経過を診せる必要があります。
 
・治療方法
聴力検査、細菌検査、CTなどを行い、治療方針を決めます。
第一選択は手術となっています。早期に発見し、手術することが望ましいです。真珠腫を取り除き、鼓膜、耳の骨の再建を行います。
点耳薬を使うこともあります。 
 
・学校の登園、登校について
学校保健法では、明確な規定はありません。本人の状態によって判断されるべきと考えられています。かかりつけ医師と相談してください。 
 
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。