Columnコラム

慢性中耳炎

2021.07.01

今回は慢性中耳炎についてご紹介します。子どもがいる家庭では、一度は耳にしたことのある病気だと思います。

耳は外側から外耳、内耳、中耳と別れます。中耳炎はウイルスや細菌によって中耳が炎症を起こした病態です。
慢性中耳炎は、耳管のつまりや急性中耳炎により、鼓膜の穴が長期にわたって開いたままになり、膿が出る病態です。入浴・水泳によって中耳に水が入ったりすることや、感染症、風邪等によって再発します。風邪やアレルギーの合併症としてもよくみられる疾患です。
 
・症状
耳垂れ、難聴など
耳の痛みが現れることは稀です。
 
・原因菌
細菌、ウイルス
近年、薬の効かない耐性菌が増えています。
 
・予防方法
急性中耳炎を何度もかかることで発症するので、急性中耳炎をきちんと治療することが重要です。
インフルエンザ、肺炎球菌、インフルエンザ菌b型については予防接種があるので、予防接種をすることでリスクを下げる事が出来ます。
鼻水、鼻づまりはそのまませず、治療する事も大切です。鼻を強くかんだり、鼻水をすすらないようにしましょう。長引く風邪にも注意しましょう。
 
・治療方法
抗菌薬の点耳薬が使用されます。
重症の場合には抗菌薬を使用します。必要に応じてアモキシシリンなどの抗菌薬を使用します。
炎症がひどい場合は、鼓室形成術を行います。人口骨などを使って聴力を改善し、鼓膜を形成する手術を行います。
 
・学校の登園、登校について
学校保健法では、明確な規定はありません。本人の状態によって判断されるべきと考えられています。かかりつけ医師と相談してください。 
 
小さな子どもで症状がありましたら、早めに病院に受診し相談しましょう。